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乳腺対策炎症
2022.04.10

乳腺炎とその対応方法について

長い妊娠期間と痛い陣痛も乗り越え、やっと会えた我が子。幸せもひとしきり感じた頃にやってくる乳腺炎という辛い症状ですが、人によっては乳腺炎が陣痛よりも痛かったと言われる方もいるくらい辛いものです。乳腺炎は産後のお母さんのうち4人に1人は経験するといわれていますが、初期発見と初期対応がとても重要です。今日はその方法をお伝えします。


目次

  • 乳腺炎とは
  • 乳腺炎の症状
  • 乳腺炎になったときの対応
  • 乳腺炎にならないために日常から気をつけること
  • おわりに


乳腺炎とは

乳腺炎とは、母乳を作る乳腺という部分に炎症を起こしている状態で、うっ帯性乳腺炎と化膿性乳腺炎の2つに分けられます。
うっ帯性乳腺炎は、作られた母乳量に対して授乳回数が少ないことや、赤ちゃんがうまく吸えていないことなどが原因で起こります。また脂肪分や糖分が多い食事を摂ることでうっ帯性乳腺炎になりやすいとも言われています。
化膿性乳腺炎は、乳首の先から細菌が入ってしまい、乳腺が感染した状態になり炎症が起きた状態です。ママの体調が悪く免疫力が下がっているときや乳首の先に傷が入った場合などに起こりやすいです。


乳腺炎の症状

うっ帯性乳腺炎の症状は、おっぱいが張り石のように硬くなる、痛みや熱感、発赤、発熱などです。化膿性乳腺炎はうっ帯性乳腺炎の症状に加え高熱、倦怠感、筋肉痛、おっぱいの色が黄色くドロドロしているなどインフルエンザに感染したときのような全身状態を伴うことが多いです。
どちらの乳腺炎でも赤ちゃんに授乳する際に痛みを強く感じたり、授乳後もおっぱいの張りが取れず乳房の一箇所もしくは全体が張って痛い状態になったりします。


乳腺炎になったときの対応

乳腺炎になってしまった場合には、基本的には排乳するしか方法がありません。排乳とは赤ちゃんに飲んでもらう、搾乳をする、おっぱいマッサージを受けるなどです。
日頃から授乳の際にはおっぱい全体を触って確認することが大切で、おっぱいに違和感を感じた場合にはしこりや飲み残し部分を優しく押しながら授乳するようにしましょう。初期の段階であればこの圧し授乳や圧し搾乳などご自身で対応が可能です。
ご自身で行なってもらうその他対応方法としては、いつもより授乳回数を増やす、授乳前には前絞りをして乳輪を柔らかくしてから飲ませる、授乳の抱っこの向きを変える、赤ちゃんが飲みきれない場合には飲み残し部分を押しながら搾乳をする、シャワー時に温めながらいちど全ての母乳を出し切ってしまうなどです。それでもしこりがなくならない、違和感が続くようであれば産院や助産院へ相談しましょう。
進行した乳腺炎には、助産師がおっぱいマッサージを行い古い母乳を排出させ、赤ちゃんの抱っこの仕方や正しい授乳方法を指導します。また必要時解熱鎮痛剤や抗生剤を投与します。
乳腺炎ははやめの対応が重要です。痛みがひどくなる前に助産師に相談するようにしましょう。


乳腺炎にならないために日常から気をつけること

乳腺炎は、お母さんの体質や赤ちゃんの飲み方などが大きく影響するため完全な予防が難しいものですが、快適な授乳ライフをおくるコツを以下にお伝えするので日々の授乳で心がけてみましょう。

1.体を冷やさない

母乳の元は血液です。冷えにより血管が収縮すると母乳が詰まる原因になります。冬場はもちろんのこと夏場はエアコンによる冷えすぎに注意しましょう。またアイスやキンキンに冷えたジュースなど冷たいものの食べ過ぎは避け、水分は常温もしくは白湯にするようにしましょう。


2.水分をしっかり摂る

 お母さんが脱水ぎみになると母乳の元である循環血液量も減り、おっぱいがドロドロした状態になります。授乳中は1日2L以上の水分摂取を目標に常温のお茶やお水などを喉が乾く前に摂取する癖をつけましょう。


3.気持ちの余裕を持って授乳をしましょう

乳腺炎予防は赤ちゃんにしっかり吸ってもらうことが何より大切です。片手間で授乳したり焦って授乳したりすると浅飲みになってしまい、赤ちゃんが上手におっぱい全体から授乳することが出来なくなってしまいます。赤ちゃんとお母さんが落ち着いて授乳できるようにゆったりとした気持ちで授乳をするように心がけ、予定を詰め込みすぎないようにしましょう。パパや周りの方のサポートを積極的に受けるようにするのもいいですね。


4.体をほぐす

授乳の姿勢や赤ちゃんの抱っこで肩こりや首のこりはありませんか?肩周辺が凝るということはおっぱい周辺の血液が滞ることに繋がります。パパにマッサージをしてもらったり、こまめに肩回しのストレッチ、ヨガなどを取り入れたりすることをおすすめします。


5.乳輪まで深く咥えさせる

 乳首の先だけ吸わせてもおっぱいは実はうまく出てくれません。上手に出てこないことから赤ちゃんは長時間吸い続けることに繋がり乳頭が切れたり傷が入ったり乳頭トラブルの元にもなりますし、おっぱい全体から上手に飲めないことなどから乳腺炎の原因になってしまいます。
チュッチュという音が聞こえているときや乳輪がしっかり見えているとき、乳頭に痛みがあるときなどは浅飲みになっているサイン。ママの小指などを赤ちゃんの口に挿入して圧を抜きながら乳頭を一度外し、再度深く咥えさせるように授乳姿勢を変えましょう。


おわりに

今日は乳腺炎についてお話しをしました。乳腺炎は早期発見早期対応が大切です。おっぱいの状態を授乳の度に確認する癖をつけて何か異変や気になることがあるときには迷わずお近くの助産師さんに相談してみるようにしてくださいね。


この記事の筆者
加藤 恵利奈

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医
日本大学医学部付属板橋病院で研鑽し
現在は加藤クリニック理事長兼院長、日本大学医学部産婦人科兼任講師。
周産期医療及び母体救命、妊娠高血圧症候群、新生児蘇生のシミュレーション教育を主に研究。

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